知識伝授型教育から参加型学習へ。
2002年4月、カリキュラムが大きく変わった。
医学教育のグローバルスタンダードをめざし、良医を育成するために、いち早く診療参加型臨床実習(CCS)や客観的臨床能力試験(OSCE)などを実施してきた獨協医科大学。
2002年4月から、日本国内の医科大学・医学部に共通する「医学教育モデル・コア・カリキュラム」(以下「モデル・コア・カリキュラム」)に沿って、本学の特長である6年一貫クサビ型カリキュラムのメリットはそのままに、時代のニーズにフレキシブルに対応した新カリキュラムを編成した。
医師への道、医学研究者への道。卒業後の様々な進路に対応します。
卒業後の進路には、研修医を経て医師としての道を歩むほか、医学の専門分野をさらに高度な次元で学ぶ大学院があります。本学の大学院は、充実した設備とスタッフのもと、医師としての使命をさらに自覚し、将来各分野で指導的な役割を果たす人材を育成すべく対応しています。
(出典;独協医科大学医学部HPより)
独協医科大学医学部HP
1学年
人間としての教養、基礎知識を深め、良医の土台を作ります。
2002年の1学年より、「準備教育モデル・コア・カリキュラム」及び「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を基本とする新カリキュラムが導入されました。1学年では必修科目として、自然科学と従来の基礎医学を有機的に統合した科目群が開設されています。また、語学科目や倫理・福祉を扱う科目や入学後間もない時期に本学附属病院、学外社会福祉施設や地域病院の各現場で実体験する「アーリー・エクスポージャーI」も開設されています。このほか、「PBL(問題解決型)テュートリアルI」が設けられ、学生の主体的な学習を支援しています。
なお、選択必修科目として、人間としての教養を身に付けることを目的に、複数の人文自然選択科目が開設されています。
主な科目紹介
「英語IL」
本科目は、大学を卒業後医療現場において、英語でのコミュニケーションが必要となった場合に対応できるように備えることを目的に、主にリスニングとスピーキングの技能の養成に重点を置き、英語でのコミュニケーション能力の向上を目指す。
「医学概論」
前世紀から今世紀にかけての医学、医療の発展は、かつて人類の経験しなかったほどの驚異的なものであった。しかしその一方で、物資社会の発展などにより、精神神経系疾患が増加し、患者-医師間の不信感も増してきている。本科目では、このような状態を明確に把握し、なぜ自分が医師になろうとしたのかという原点を意識することを目的とする。
「解剖概論・運動器」
解剖学はすべての医学分野の基本であり、建築に例えれば、基礎工事に匹敵するような重要科目である。また、診療に不可欠な「観察力」の養成にも適した科目である。本科目では、コアカリキュラム解剖学の第1段階として各器官系の概論と運動器系を学ぶ。
2学年
基礎医学の実習がいよいよスタート。人体や疾病についての知識を身につけよう。
2学年では、基礎医学の講義・実習が中心となります。基礎医学では、人体がどのようになっているのか、また、病気の成り立ち及び予防等を学びます。これらは、医学を学ぶ上で不可欠であり、臨床医として必要・適切な判断力の修得に役立つことになります。いよいよ、医師をめざす者にとって専門的な分野に踏み出すことになるのです。
なお、2学年にも1学年同様、「PBL(問題解決型)テュートリアルⅡ」が開設されます。
主な科目紹介
「遺伝と遺伝子」
遺伝と遺伝子の知識は、生命現象の基本を理解するうえで、非常に重要なことであり、近年その情報量が急速に加えられている。ここでは、基本的な知識を学ぶほか、遺伝子異常による疾患や個人差の原因についても学習する。
「組織学実習」
組織学、解剖学、発生学、脳と神経において学んだ知識を本実習において確認していく。実習では顕微鏡を用いて、染色された標本を観察し、スケッチしていくが、その臓器・組織・細胞をマクロからミクロまで連続して理解する。
「微生物学」
病原微生物に関する知識は医師に求められる根幹的な素養の1つである。本講義では、人の病原因子となる細菌・真菌・ウィルスについて、それらの微生物学的性状や人の疾病とのつながりについて解説する。
3学年
2学年で学んだ基礎医学をさらに深化。医療人として必要な判断力が高まります。
3学年では、病理学にリンクさせた臓器疾患別の臨床医学科目がスタートします。臓器疾患別科目では、「呼吸器」を始め「消化器」など計18科目が開設されており、それぞれの基本病態及び検査・診断法、治療法について理解を深めます。
また、英語による症候の記載や、テクニカルタームを学ぶ「医学英語」など、5学年の臨床実習への土台固めとなる必修科目が用意されています。なお、3学年にも1、2学年同様、学生の主体的な学習を目指した「PBLテュートリアルⅢ」が導入されています。
主な科目紹介
「消化器」
取り扱う内容は、口腔、食道、胃、小腸、大腸、直腸、肛門の消化管に加えて、肝臓、胆嚢、胆道、膵臓、腹膜の諸臓器が含まれる。この領域で、主として疾患の病態・診断・治療について学ぶことになるが、これらの理解に必要な最小限の解剖・生理等の内容と病理学各論実習も含まれる。
「一般外科」
外科診療は手術という極めて侵襲性の高い手段を用いるもので、個別の臓器に対する治療であっても、生体侵襲に対する総合的理解が不可欠である。本講義では、臓器別カリキュラムでは網羅できない外科一般に関する基本的事項について総論的見地から学ぶ。
「アレルギー・膠原病」
免疫系は非自己(多くは微生物)と自己を区別し自己を護るシステムである。しかし、時として免疫反応が生体に傷害を与え、また、自己を認識できなくなることがある。アレルギー疾患は前者に基づく疾患で、膠原病の多くは後者の機序による。
4学年
専門分野の知識を系統的な講義で修得。臨床実習への関門、共用試験に挑戦。
4学年では3学年に引き続き「麻酔」「救急医学」などの臓器疾患別の臨床医学科目を修得するほか、「法医学」、「衛生学」、「公衆衛生学」といった社会医学的科目が開設されています。
また、「基礎総合」「症例演習」では、これまで学んだ項目を総復習し、臨床実習前に知識の整理を行います。
さらに臨床実習前に、基礎・臨床医学知識を集約した「CBT」及び「OSCE」が実施されます。
主な科目紹介
「衛生学」
衛生学は、疾患にならないようにする予防医学の学問である。衛生学では、生活環境、労働環境の分野を主として学び、環境と生体との関わりについて理解する。
「現代社会と医学」
医学の進歩と医療を取り巻く社会的環境について現代的観点から学ぶ。学外からその分野の著名人を招き、学内公開授業として開講している。17年度の講義内容は「疲労と意欲の科学」「脳死と臓器移植」「いのちの値段」「医療の現場における紛争の実情」「アメリカの医療から学ぶこと」など。
「救急医学」
救急医学は最も新しい学問体系の一つである。臨床医は誰でも緊急を要する症状・病態に対してバイタルサインや重症度・緊急度が把握できなければならない。加えて、ショックの診断・治療や救命処置、頻度の高い救急疾患の初期治療などが確実に実施できることが要求される。本科目では、これらのことを学習する。
患者さまに触れ、命の尊さと神秘を実感。医療人としての自覚を養う臨床実習が始まります。
5学年から始まる臨床実習では、医療チームの一員として現場で学ぶ医学生には、医学的知識はもちろん、診察技能やコミュニケーション能力・マナー等、一定の水準に達していることが求められます。獨協医科大学では全国統一の客観的評価試験である全国共用試験(正式名称:臨床実習開始前の学生評価のための共用試験)を、2005年から本格導入。
知識を評価するCBT及び診察技能・態度を評価するOSCEの両輪は、学生が着実に臨床能力を身につけることを目的とすると同時に、患者さまと触れる臨床実習への資格試験的意義を兼ねているのです。
5学年
臨床実習(BSL)で、医師としての土台を作ります。
5学年では、大学病院全科及び越谷病院の一つの科をローテートしてBSL(Bed Side Learning)を行います。BSLで全ての科をローテートすることによって学生は、最先端の医療を肌で感じることができます。
本学のBSLは医療チームの一員として実際の診療に参加する「診療参加型臨床実習」です。学生は、医師と行動を共にし、時には医師の監督の下で医療行為を行うことも。BSLを通して積極的に患者さまと接することにより、机上では得られない知識・技術の修得と、医師になるための自覚と責任の重さを再確認することができるのです。学生達はこうした実習を積み重ねることで、医療の現場を広く知り、自分の適性も知ることとなるでしょう。
6学年
5年間培ってきた医学知識を集大成。医師国家試験合格をめざして力をつける。
6学年になると、これまで学んできたことの集大成として、臨床医学及び社会医学のまとめを行い、医師国家試験に備えることになります。授業形態は、集中的に講義するため、知識の整理に役立ち、実力アップにつながります。
集中講義は12のクールに分かれ、お互いに関連の深い分野を1つのクールとしてまとめて講義を行うので、効果的に学ぶことができます。各科目の講義内容は講義計画表に細かく記載されており、学生たちは予習復習に余念がありません。こうした集中講義によって、知識の再確認と不得意分野の克服を目指します。この集中講義は7月まで続き、各科の講義の終了毎に第一次卒業試験が行われます。
また、夏休みには「夏期講習会」が開催され、重点項目の把握や弱点補強など、さまざまな角度からの医師国家試験対策講義が実施されます。
9月にも引き続き集中講義が行われますが、同時に、医師国家試験対策の授業や模擬試験の実施など、卒業や医師国家試験合格へ向けてのきめ細かな対策や指導が行われます。これらの効果的カリキュラムによって、学生たちは総合的な実力を身につけていきます。
(出典;独協医科大学医学部HPより)
独協医科大学医学部HP